2026/06/26
今日は朝からバケツをひっくり返したような、凄まじい大雨でした。 一日中降り続くこれほどの雨になると、当然ながら店頭への来店キャンセルが相次ぎ、車検の入庫も減るため、一般の小売り販売にはもろに大打撃を受けます。
しかし、そんな悪天候の中でも、画面の向こうの業者オークション(USSなど)の売買だけは、いつも通り、いやそれ以上に活発に動いています。
現在の自動車ビジネスにおいて、一般のユーザーを対象とした小売り販売は、年々その厳しさを増しています。 今の時代に店頭で売れる車とは何か。それは究極、「安くていい車」です。「安いけれど悪い車」は、売れたとしても後々トラブルが多発し、結局は会社の首を絞めることになります。今、市場で本当に繁盛しているのは、その「安くていい車」を徹底的に供給できているお店だけです。
では、小売りという手段以外で、この膨大な中古車を動かして利益を出すにはどうすればいいか。
その答えが、今まさに活況を呈している「業者オークション」であり、「業販サイト(ワンプライス販売)」の世界です。店頭に並べて一般のお客様を待つのではなく、BtoB(業者間取引)の市場だけで、莫大な商いを成立させているプロたちが世の中にはたくさんいます。
「ニュースレター1回での撤退」の冷徹な理由
これまで我がアイルーは、小売りによって地域のお客様を増やし、そこから派生する自社での自動車保険、修理、板金塗装、そして車検の入庫を増やすことを最大の目的に商売を続けてきました。業者オークションでの売買もやってはいましたが、あくまでそれはサブであり、意識としてはひどく薄いものでした。業販は売ってしまえばそこで終わり、その後の顧客資産に繋がらないと考えていたからです。
しかし、先日直視した通り、私が20年間で積み上げてきた1万件以上の名簿という「顧客資産」の価値は、厳しい見方をすればほぼゼロに等しかった。 もちろん、今でも支えてくださっている大切な常連さんはたくさんいます。ですが、これまで「本当の意味での強固な関係性の構築」に仕組みとして力を入れてこなかったツケが、今ここに来て顕在化したのです。
「じゃあ、今から莫大なコストと時間をかけて、その1万件の開拓を地道にやるべきか?」
経営の教科書通りに言えば、答えは「YES」でしょう。即効性はなくとも、トライ&エラーを繰り返してニュースレターを送り続ければ、近い将来、その顧客資産が大きな花を開くかもしれません。
ですが、私の経営判断は違います。 私は、それを「やらない」と決めました。
「たった1回試しただけで諦めるのか?」と思われるかもしれません。 確かに、本気で関係性を耕すためのマンパワーが、今の我が社には圧倒的に足りていません。私一人に頼る今の体制でそれをやろうとすれば、私の頭脳と時間がすべてそこに奪われ、他の重要な業務(仕入れや現場の管理)に決定的な支障が出ます。それは、右腕となるスタッフがいて初めて成り立つ戦略なのです。
一括査定(グー買取)の時もそうでしたが、「反響がここまでない」というリアルなファクトを突きつけられた時点で、大手のプロ組織と同じ泥沼の戦い(物量戦)に巻き込まれる前に、即座に手を引くのが私のスタイルです。
なぜ、こうしてブログにわざわざ身内の恥をさらすような経営論を書くのか。 それは、言葉にすることで、私自身の頭の中のロードマップを冷徹に整理するためです。
自分中心の会社。強みを伸ばし、サイズを縮める
アイルーは、良くも悪くも「自分中心の会社」です。 ならば、私が最も得意なこと、木幡 功 の最大の強みである「仕入れの精度」だけを極限まで伸ばせばいい。そのためには、必要とあらば「小売りからの脱却」すらも厭わない。事業自体をゼロベースで考えるなら、今の業態を180度ガラリと変革することすら、すでに私の視野に入っています。
何のための会社でしょうか。 自分自身はもちろん、今一緒に戦ってくれているスタッフと共に、全員がハッピーに繁栄できれば、それで大正解のはずです。仕事で必要以上に大変な思いをせず、それでいて手にする報酬が今より多ければ、尚良い。
私が目指すのは、会社の「規模(売上や社員数)」を大きくすることではありません。 会社のサイズは小さくなってもいい。 その代わり、自分の得意な「仕入れ」の刃を研ぎ澄ますことで、利益を今より確実に増やす。
自分がすべての責任を持てる「スモールサイズ」の仕事に会社をリノベーションし、誰も疲弊しない最強の利益構造を作る。それが、私の出した答えです。
人生は一回こっきり、だから全部やる
会社のサイズを身軽にすると決めてから、私の毎日は無性に楽しいです。
これからは、我慢していたゴルフもガッツリと生活に戻していきます。 ほぼ毎日続けている筋トレは、最近シルエットが変わってきたもののまだ物足りないので、さらに負荷の量を増やします。 そしてゴルフの練習は、毎晩21時過ぎからのルーティンに組み込むことにしました。できれば毎日クラブを振り、かつてのあの「上手くなりたい」という純粋な情熱で、頭の中をいっぱいにしたい。大好きなラウンドも、仕事に影響が出ない範囲でどんどん行きます。
「社員をたくさん雇って、大きなビルを建てて、大企業になりたいか?」 と問われれば、今の私は「1ミリもそう思わない」とハッキリ答えます。もし、共に働くスタッフの中に「会社を大きくしたい!」という強い野望を持つ人間が現れたなら、その時はまた考えますが、今はその必要はありません。
50代、人生は一回こっきりです。 背負うべき重い責任はすべてこの双肩にガチッと背負った上で、自分の人生を、自分の得意なことで、最高に楽しく、気楽に生き抜いていく。
不要な見栄をすべて剥ぎ取ったアイルーの第2幕。 明日からの仕入れも、私にしかできない最高のプロの技で、確実に利益の弾丸を仕込んできます。さあ、最高のゲームを楽しもう!